田中クリニック

三木市末広の泌尿器科,内科 田中クリニック

〒673-0403 兵庫県三木市末広1丁目6-40
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夜尿症について

夜尿症のお話

乳児の時は誰もが尿意を告げることができずオムツの中に排尿をしています。1歳を過ぎると少しずつ尿意がわかりだし、尿意を告げることができるようになってきます。昼間のオムツがはずれ、夜間のオムツもとれるようになっていきます。3歳では約60%、5歳で約80%の子供でおねしょがなくなります。5歳を過ぎてもおねしょをすることを夜尿症といいます。

2歳で2人に1人、3歳で3人に1人、4歳で4人に1人、5歳で5人に1人・・・とおねしょをする子は大きくなるにつれて減ってきます。

夜尿症は放置してもいずれは治る病気です。しかし夜尿症のため学校行事に参加できなかったり、子供さんが夜尿のあることで自分に自信が持てなくなっていたりすることもあるようです。治療を行って、少しでも早く治してあげることが必要ではないかと考えています。後に書くように夜尿症の原因は複雑で特効薬のようなものはありません。しかし医療機関で適切な指導、治療を受けると、治癒率が2~3倍高くなるといわれています。

夜尿症の原因は一つではありません。夜尿症児のご家族が「この子は寝ると蹴飛ばしても、何をしても全く起きない」「起こしてトイレに行かせても、次の日全く覚えていない」とよく言われます。原因の一つに睡眠の状態があると考えられます。睡眠が深いと、尿意で覚醒ができない。また昼間は尿が正常に溜める事が出来ても、深い睡眠になると昼間よりも少ない尿量で排尿してしまうようです。夜間多尿が原因となっている場合もあります。通常夜間尿量は200ml以下ですが、300ml、400mlといった子供さんもおられます。膀胱容量が小さいことが原因となっている方もおられます。昼間頻尿であったり、昼間も少しちびってしまう子供さんは膀胱が小さい場合が多いようです。これらの原因がいくつか重なっている場合もあります。

夜尿症の診断は尿検査、超音波検査を行い夜尿症以外に病気がないか調べます。夜尿がある子供さんの5~10%程度に夜尿症以外の病気がみつかることがあります。問診、昼間の排尿記録、夜尿日記をつけてもらい、主な夜尿症の原因をつきとめます。

治療はまずは生活指導を行います。夜尿症治療の3原則は起こさず、怒らず、焦らずと言われています。それに加え規則正しい生活(夜更かし、寝坊をしない)、塩分制限、昼間のおしっこ我慢訓練等を指導しています。生活指導で改善しない場合、小学生以上には薬物療法、アラーム療法を行います。夜間多尿の場合は尿量を減らす抗利尿ホルモン薬(鼻から投与します)、膀胱の小さい場合は膀胱容量を増やす抗コリン剤(飲み薬)を投与します。睡眠の深い場合はアラーム療法を行います。パンツにセンサーを取り付け寝ていただきます。センサーが尿を感知するとアラームが鳴ります。ブザーで目が覚めると、トイレに行って着替えてからもう一度寝ていただくといった治療です。最初は全くアラームでも目が覚めなかった子供さんが、アラームで目が覚めたり、アラームの前に目が覚めたりします。夜間の膀胱容量が増大し朝まで尿が持つようにもなる場合もあります。原則起こしてはいけませんが、睡眠の深い子供さんの場合1~2か月間はアラーム療法を行ってもらいます。長期間行うと身長があまり伸びなかったりすることもあるので注意が必要です。
夜尿症の治療には本人とご家族の「夜尿を頑張って治そうという」という意欲が最も大事です。しかし意欲があっても「夜尿症の相談、治療はどこに行ったらよいのかわからなかった」、行っても「病気ではないと言われた」、と言われる方が多くおられます。夜尿症でお困りの方は何時でも一度受診してください。